郡山の桜を見に行ってきました。(2015/4/15)

桜の名所が多そうな福島

なんとなく桜の季節だし見たいなーと思ったわけです。そして、どうも仙台、宮城より福島の方が何かと、わーっとなっててきれいで幽玄でという風に見受けられたのでした。

その中から、郡山をメインターゲットに選び、郡山の3箇所に喜多方の1箇所をピックアップ。喜多方は時間が余ったらということにして、出発しました。

お金をケチってるこの頃ですので、今回もケチりました。土日であれば「小さな旅ホリデー・パス」が2670円で超安いのですけど、休日の混雑を避け、平日に行くことにしたので、仙台~福島間のW切符(1540円)に、福島~郡山間のW切符(1440円)にしました。

難しいのは、その区間の駅でしか購入できないこと。だから、福島駅に到着し、7分の停車時間の間に改札を抜けて自動券売機で郡山へのW切符を購入し、また同じ列車に乗り込むという手順が必要です。乗っていたのが通学列車だったこともあって、福島駅で列車を降りても人が多くてなかなか進まずやや焦るものの、なんとか切符を購入して再度同じ列車に乗り込むことに成功。郡山に到着。

すると、SLがいました。D51です。これが冒頭の写真なわけですね。客車の座席もレトロでした。

磐越東線は微妙な時刻表なのだ

仙台を始発で出て、郡山到着は8時半近く。そこから東へ向かうには、1時間以上待たないといけない。西ならすぐのがあったのだが、まず東に向かい、次に西、そして余裕があればその先の喜多方というなんとなくのプランを車中で考えていた。

まずは三春町で、そこに行ければ他は諦めてもいいというぐらいの気持ちだったのだ。だから、SLの写真を撮ったりして、時間を使ってしまった。

それが失敗で、改札を出てぐだぐだするうちに、あまりにも時間の無駄な気がしてきた。そこで、プラン大変更。元々、行けるかどうか不確定だった喜多方を諦め、先に西の喜久田へ!!と決めた。

歩きで。。

おそらく1時間程度で行けるだろうと高を括って歩き始めた。ここでも線路沿いに進めば着くだろうというアバウトな方針だ。

だが、しかし。さっぱり着かない。線路の傍を歩き続けられるわけでもなく、離れたり近寄ったりで、近寄ろうとして失敗したりもして、2時間はたっぷりかかった。ぐだぐだの展開だ。郡山駅でおとなしく待ってれば、充分、三春町で最初の桜を愛でているであろう頃になってようやく喜久田駅前に出た。

喜久田駅の傍に藤田川という小さな川が流れていてその両岸に桜並木が続くのだ。

藤田川のふれあい桜

駅前を抜け橋の途中で、右も左もわっさわっさと満開の桜が出迎えてくれましたよ。

大河原の人目千本桜も見事なものですが、ここの良さは、川幅が小さいこと。川と言うより小川なのだ。だからどっちの岸からも対岸の桜が近い。桜の花がぶわーっと目に飛び込んでくるのだ。

そして、この情景はかなーり先まで続く。

たいていの人は、駅前通の安積街道の橋から、右へ入り、ほっそい橋があるのだが、そこから、磐越西線の先の橋のあたり、またその先の車が行き交う道路までをぶらぶらするようだが、そこからずーっと向こうまで桜並木が続く。

安積街道の逆側にも桜並木があって、そちらも長いみたいだった。

まずは、桜の量で堪能せざるを得ない納得の見ごたえでした。

[アルバム]藤田川ふれあい桜

三春町は、雪村庵の枝垂桜

そこからは、磐越西線で郡山に戻り、磐越東線に乗り換えるのだが、郡山で1時間以上の待ちとなる。これは喜久田駅発12:01の列車。もっと待ち時間の少ない便もあるのだが、事前確認してないのだから、こうなっても仕方ないのだ。13:01発の列車でも間に合うのだからそうすればよかったのだけど、情報がないからわからない。

そして、たったの3駅だけど、410円もする。余計な話だが、喜久田駅前からバスに乗ると郡山駅までで490円もする。

郡山駅のホームで薄ぼんやりしてようやく三春へ向けて出発。結構、混んでいるのだが、三春でかなりの数が降りるのであった。そして、町が出しているらしいシャトルバスの方へ流れる。滝桜を目指す人たちだが、僕はそっちには行かないのだ。

派手に人が集まるところは無理。というかつまらない。

まずは、線路沿いに西へ。

しばし往くと右奥に入れるのでそこから進むと一段奥に雪村庵というのがある。駅から徒歩15分ほど。そこに大きく見事な枝垂桜がある。

雪村庵が何なのかは目もくれず、枝垂桜の写真を撮り、眺める。

優美でしなやかで、何より人出の少なさがよいのだ。

満開をちょっと過ぎた感はあったものの、枝垂桜の儚い感じには、悪くない。

雪村庵は、奥と左右が竹林だ。

だから、桜の背景が緑の竹。これがまた絶妙なコントラストを奏でるのですね。素晴らしいです。

室町時代の画僧「雪村」が晩年、活動の処とした庵だそうで、その頃は本当に自然の静寂の中で暮らしていたのだろうと思います。

幽玄な、打出の桜

雪村庵から駅方面へ戻ります。28号線に出たら北西へ。途中、左の115号線へ入り、ずんずん歩く。打出の桜を目指すのでした。

ここがかなりの難所。Googleマップでは、4.7Km徒歩57分の道のり。そして、道がよくわからない。困ったことに天候が急速に悪くなって、雨が降りそう。

山越えを果たしたあたりで、小粒の雨が落ちてきたので、折り畳み傘を取り出す。

あるところで115号線は西に向かうのだが、そこの地点で、北に折れないといけないのだけど、そこがどこだかよくわからない。Googleマップはそれだけだと非常にわかりづらく、要するにGIS機能搭載の機械を使って、自分が今どこにいるのかを確認しながらでないと、とてもわかりづいらい。特にこういう何も無い場所では。

ようやく地図にある郡山市立西田中というのを実際に見つけ、北へ。そう。ここは三春町ではなく郡山市の端っこなのだ。

その頃は雨も風も強くなり、雷も鳴っているという最悪の状況になっていたのだった。

打出の桜を示す看板が見つかるようになってもなかなか桜は見えない。人家が並んでいるのだけどあたりの小道をうろうろするがわからない。結局、人家のある方には行かないで、元の道をまっすぐいくと、左手に山中の小道が現れる。

杉林を抜けると、そこに、巨大な枝垂桜が鎮座していた。

まず、そこは山の斜面であるので、斜めになってる場所を、足元の悪い中歩かなければならない。そういう場所だから、少し離れて眺めたくてもできない。

だから、桜のほぼ足元から見上げる形になる。つまり、全体がよくわからない。

どうにか離れて行けるところまで行って、写真に収め、動画も撮ってみた。

天気が悪かったけども、それはそれで、この桜と合わせていい情景だったかも。大きいが、そのための哀しみもあって、幽玄でもあって、そもそも自分以外に誰もいない空間なのだったから、畏れるまではいかないが、静寂で神聖な時間を過ごしたのでした。

[アルバム]雪村庵の枝垂桜と打出の桜

郡山へ戻る列車の時刻までちょうど1時間。山越えするしギリギリだ。だから帰りは、雷鳴が轟く中、急ぎ足、怖いのもあってさらに急ぎ足。周りに高いものがない場所では小走り。下り始めた頃に、ようやく雷も収まり、駅に着く頃には雨も収まり、急いだ甲斐もあって20分ほど余裕をもって駅に入れた。挙句の果てに、大雨の影響で列車の運行に遅れが生じていてさらに25分の待ち時間が発生。最後までドタバタだった。

ついでに神社に参拝した

(写真は雪村庵近くの民家のもの。薄いピンクに濃いピンクの模様が入っていてとてもきれいだった。)

途中途中で見つけた神社で参拝した。このごろ、神社が好きになってて、よく行くのである。仙台の神社についても、いずれ写真をまとめようと思うので、乞うご期待。

まずは、宇倍神社。喜久田へ長い道のりを彷徨っていた時に、偶然通りがかった神社。なかなか立派でした。

[アルバム]宇倍神社

続いて、八幡神社。喜久田駅の北の住宅地の中にあった。これは、Googleマップ上で見つけていて、でも、どこにあるのかなかなかわからなかった。結局、変な道かどうかもわからない道を通って、無理くり侵入したようになってしまった。

[アルバム]八幡神社

最後に、関場神社。

雪村庵へは車道の二地点から半円型の道になっていて、つまり駅前ロータリーみたいになってるのだけど、その一方の入り口の角にある。

急な階段を上って、あとは自然そのままのような傾斜を上ると鳥居がある。野性味のある神社だった。

[アルバム]関場神社

以上

Apr 21, 2015
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